サステナビリティ レポート
井筒屋のCSRの取り組み 社会
人的資本経営の取組み
人的資本経営の考え方
当社グループは経営理念である「秩序の上に立つ創造的繁栄」を、すべての従業員が活動する上での基本的な考え方として、百貨店に求められる使命を追求し、事業を継続してまいります。そのためには「百貨店らしさの追求」が不変のテーマであると考えております。
この不変のテーマに取り組むための最も重要な要素は「人」であると捉え、人的資本への投資を通じて「人」を育み、「人」の成長と共に発展していく企業を目指してまいります。
人的資本投資の考え方
当社グループは、百貨店としての”質”を追求する上で、欠かせないものは「人財力」であると捉えております。
当社グループの求める「人財力」とは、主に世の中の変化に伴うお客様のニーズを見据えた企画・提案力や、お客様へ感動と共に商品を提供することのできる質の高い接客力等です。
これらの「人財力」に磨きをかけることが他小売業との差別化につながり、デジタル化が進む今日においても、百貨店ならではのより高い付加価値を生み出すことにつながるものと確信いたしております。
当社グループは、より多くの従業員の「人財力」に磨きをかけるため、従業員の学べる機会の創出を行うと共に、従業員が働きがいや幸福を感じ、安心して働き続ける職場環境を整える事に注力して人的資本投資を行ってまいります。
当社グループにおける経営戦略に基づいた人財戦略
当社グループは、以下を方針として人財力の強化へ取り組みます。
≪3つの方針≫
a. 人財活性化
b. 人財育成
c. 働きやすい環境整備
a. 人財活性化
- 女性活躍推進
当社における女性の従業員構成比は67.0%であり、そのうち管理職における女性の割合は30.2%であります。男女構成比から考えると、女性従業員へ更なる活躍の場を提供することが人財の活性化において不可欠であると捉え、2030年迄に管理職における女性の割合を40%まで引き上げる事をKPIに設定し、女性活躍推進を様々な方面から支援してまいります。 - 若手社員活躍推進
急速な時代の変革に伴い、既存の常識のみにとらわれない新たな発想を基に事業戦略を構築していくため、20代~30代の若手社員を対象に様々なプロジェクトへの参画や、早い段階での役職者への登用をはかり、実践によるリーダーシップの形成と、研修による理論的な次世代管理職能力の形成を行ってまいります。 - シニア社員の活用
長年培ってきた経験と、技術を後進へ伝承していくことに加え、高齢化社会における世間のニーズを的確にとらえ、新たなビジネスモデルが形成できるよう、シニア社員の更なる活躍の場の提供をはかってまいります。 - 流動的な人財ポートフォリオ形成
個人個人の特徴を活かし、多様な人財の交流を深める為、部門を超えた異動配置やグループ各社への出向をはかり、人財能力の相乗効果によるイノベーションの創出や構造改革に努めてまいります。
b. 人財育成
- 次世代幹部社員の育成
次世代リーダー・管理職育成の為に、若手社員を対象とした外部講師による社内研修や、社外研修への参加を促し、より専門的なマネジメントの知見を取得するとともに、社内業務に精通したベテラン社員を社内講師とした業務知識力向上のための研修を行い、若手社員の能力開発をはかってまいります。 - 百貨店売場人財の育成
百貨店として相応しい接客・接遇レベルを維持していくために、CS推進担当のレベルアップと次期CS推進担当の育成を踏まえたサービス接遇研修を年6回実施し、実践力とコーチング力の育成を行ってまいります。 - 学べる環境の提供
従業員全員が自主的な学びを通して、各々の力をアップさせるために、通信教育、e-ラーニングの奨励や各種資格取得に向けた支援制度を設け、従業員の「学びたい」に応える環境を整備してまいります。 - デジタル人財の育成
DXによる更なる効率化を実現する為、デジタル知識を社内に浸透させ、IT技術とリアル店舗の融合をはかるべく、従業員のデジタル知識の習得を支援してまいります。
c. 働きやすい環境整備
- 就業時間などの見直し
更なる仕事とプライベートの調和をはかり、従業員の能力を最大限発揮できる環境を整備する為、総労働時間の見直しや年次有給休暇の更なる取得促進を行ってまいります。 - 健康管理体制の強化
従業員の健康が人財力強化の礎であると捉え、健康診断受診率100%を維持し、従業員の健康状態を管理するとともに、ストレスチェックによるメンタルヘルス対策などの予防医療の提供や、罹患した場合に安心して療養し仕事に復帰できるよう、当社産業医と連携をはかりながら健康管理の支援を行っております。
また、労働安全衛生に関しての情報提供や、職場環境のチェックを行い、労働災害の撲滅を目指し、従業員が互いに安心して働ける環境づくりに努めております。 - 従業員施設等の整備
トイレや休憩室、社員食堂などの従業員施設の快適さを見直し、職場での快適な環境を整え職場内での環境によるストレスフリーに努めております。
指標および目標
※目標は㈱井筒屋(本社)の数値